木造戸建ての再生

今年は、戸建ての再生ということにもう少し突っ込んでいこうと思う。

再生というと少し固いが、リノベーションというとその本来の意味も最近はかなり曖昧になってきてしまっているので、あえて再生ととらえて考えている。再生というとまずは物理的に古くなってしまったり、機能が役に立たないものを改修したり修繕したりという物理的な再生が必要である。同時に、そもそも機能が最新式になってもそんな箱(家)は役に立たないという物件を今のニーズに合う物件に変えていくという事。

もう少し具体的に言うと、1階に店舗のついた住宅とか、やたらと大きい庭のある住宅とかそういうことだ、もちろん一部の地域ではそういう物件の価値も求められるが、一般の住宅地ではなかなか貰い手がない。そういう案件をアイデアとデザインの力で再生したい。

もちろんこうした想いはこれまでもあったが、いつもハードルになるのは物件オーナーの同意を得る事だ。最近は世代交代や相続で自分と近い年齢のオーナーによく会う。一方でだれもが口にするのは、賃貸への不安だ。投資をしても賃貸がつかなったらどうしたら良いのか、と。そこで、今年は、こういう物件を自社で借り上げて、自社の負担で工事をして転貸しようという試みだ。まあいわゆる木造戸建てのサブリースであり、これまで人様の物件を再生するアイデアを企画したり、工事をしたりしてきたが、今年は自分たちが信じるマーケットに向けて、打ち出していこうという試みだ。こちらですべてリスクを取るのです好きにやらせて下さい、という話。

とりあえずは、これまでオフィス兼倉庫として借りていた馬込の家を改修し、この3月から賃貸を開始します。